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相続税はいくらになる?計算方法について詳しく解説

相続税計算方法自体は、難しいものではありませんので、対策のためにも覚えておいて損はありません。
正味の遺産額から基礎控除額を引いた課税遺産総額を元に算出できます。
正味の遺産額とは、土地・建物や預金等の財産から借入金や未払金等の債務を引いたものです。
生命保険金や死亡退職金は、それぞれ非課税限度額を超えた分が加算されます。

 

そこから基礎控除額を引いた金額が課税遺産総額です。
この課税遺産総額を相続人で分割し、各人の取得金額を元に税率をかける事で計算出来ます。
相続税計算の流れは、以下の通りです。
STEP1〜STEP5に分けて、解説しています。

 

相続税計算STEP1:遺産の把握(正味の遺産額を算出する)
取得財産 金融資産 現金、預貯金、株式・社債などの有価証券、貸付金、売掛金など
不動産 土地建物、田畑山林など
不動産上の権利 借地権、借家権など
動産 自動車、家財、貴金属、書画骨董など
その他 ゴルフ会員権、著作権などの財産上の権利など

 

非課税分を越える相続財産分が加算(+)

みなし取得財産の非課税分を差し引き後の金額
死亡保険金の非課税枠=500万円 × 法定相続人の人数
死亡退職金の非課税枠=500万円 × 法定相続人の人数

死亡退職金 
死亡保険金 など

 

非課税財産を差し引く(―) 非課税財産

墓地、仏壇、仏具など
(社会通念上適正と認められない高価なものは課税対象になる場合があります)

その他 身元保証債務、生活保護受給権など

 

死亡退職金とは別に弔慰金などをもらうことがあるかと思います。
被相続人の死亡により受け取った弔慰金、花輪代などについては、一定の金額まで相続税が非課税とされています。
業務上の死亡の場合は死亡時の給与3年分、業務外の死亡の場合は給与6ヶ月分となります。

 

受け継いだ債務を差し引く(―) 借金 住宅ローン、手形債務、買掛金など
公租公課 未払いの所得税、住民税、社会保険料など
保証債務 連帯保証人としての地位など
その他 未払いの医療保やクレジットの代金などの財産上の債務

※上記以外に葬儀代なども正味の遺産額を算出するときには差し引く事が可能です。

 

プラスの財産から上記に該当するマイナスの財産、みなし相続財産、非課税相続財産、葬式費用、未払医療費などを差し引いて計算します。
※マイナス財産:受け継いだ債務・借入金・未払金など。

 

仮に相続開始前3年以内の贈与財産があれば財産に加算。
また、相続時精算課税適用財産を適用している場合も取得財産に加えて計算する必要があります。
以上の加算・減算を全て行った金額が、正味遺産額=課税価額の合計額となります。

 

豆知識!こんな時はどうなる?

被相続人が交通事故や飛行機事故などによって亡くなった場合には、生命保険金と損害保険金以外に、一般的には損害賠償金が発生します。
事故死に対して支払われる金銭には、慰謝料と逸失利益の保証金が遺族に対して支払われます。
これらは相続財産には含まれないため、一般的には相続税の対象とはなりません。

 

 

相続税計算STEP2: 基礎控除を差し引く

財産を整理し、正味の遺産額(課税価額の合計)が算出できたら、次は、基礎控除分をマイナスします。
相続税の基礎控除とは、納税額から差し引いて計算するものではありません。
正味遺産額から差し引く事のできるものです。

 

2015年(平成27年)1月1日から相続税法が改正されているので、計算方法は以下になります。
基礎控除は法定相続人が何人いるのか?により変わりますので、ご自身の遺産を誰が引き継ぐのか?を明確にしましょう。

 

基礎控除の計算方法 3,000万円+(600万円×法定相続人の数)

 

正味の遺産額(課税価額の合計)―基礎控除額=課税遺産総額

 

相続税計算STEP3: 法定相続人での按分

課税遺産総額が計算できたら、次は按分です。
遺産を相続できる人は民法に定められており、法定相続人といいます。
民法の定める相続人とは配偶者と血族になっており、範囲と順位が決められています。
この範囲と順位に従って、遺産を按分計算することになります。

 

 

法定相続人の決め方とは

・配偶者には順位はありません。
 常に相続人になります。
・配偶者以外が相続人になるかどうかは、相続順位によって決まります。
 順位は上記の番号通りになります。
・上位の相続人がいる場合、下位の方は相続人になりません。

 

法定相続人が決まれば、今度は分割割合(だれにいくらわけるのか?)がきまります。
分割については、民法で決められた法定分割という考え方があり、法定分割とは、民法で「このように財産を分けるのが一番よい」と決めている分け方です。

 

法定分割で分けたそれぞれの法定相続人の取り分を、法定相続分と呼びます。
ただし、必ず法定相続分で遺産の分割をしなければならないわけではありません。
遺言や遺産分割協議などにより、割合を変更することが可能です。

 

法定相続分の割合とは?

まず配偶者の取り分があり、その残りを他の法定相続人の中で均等に分けることになります。
※(非嫡出子など、例外もあります。)
各法定相続人の取り分は次のようになります。

 

@配偶者と子供が相続人の場合⇒配偶者2分の1、子供2分の1
A配偶者と父母が相続人の場合⇒配偶者3分の2、父母3分の1
B配偶者と兄弟が相続人の場合⇒配偶者4分の3、兄弟4分の1
なお、子供、父母、兄弟がそれぞれ2人以上いるときは、原則として均等に分けます。

 

遺留分について

遺留分とは、民法で定められている一定の相続人が最低限相続できる財産のことです。
基本的には、亡くなった人の意思を尊重するため、遺言書の内容は優先されるのですが、「自分が死んだら、全財産を愛人に渡したい」という遺言書を作られてしまうと、残された家族が住む家まで失ってしまっては問題です。

 

その対策として、民法では最低限相続できる財産を、遺留分として保証しています。
遺留分が保証されているのは、配偶者、子供、父母です。

 

法定相続人の第3順位である兄弟は、遺留分を保証されていません。
尚、遺留分は遺言ある場合の最低限の保証ですので、遺言が無い場合は関係ありません。

 

相続税計算STEP4:相続税の総額を算出

STEP2で出した課税遺産総額を、法定分の割合で分割したと仮定。
各人の仮の税額を計算し、相続税の総額を算出します。
その際には、各人の法定相続分に対して、相続税率(累進税率)を乗じて計算します。
※引き継ぐ財産が大きくなる程、税率が上がる。

 

 

相続税計算表|2015年(平成27年)1月1日以降改定版
法定相続分に応じた各相続人の取得金額 税率 控除額
1,000万円以下 10%
1,000万円超 3,000万円以下 15% 50万円
3,000万円超 5,000万円以下 20% 200万円
5,000万円超  1億円以下 30% 700万円
1億円超 2億円以下 40% 1,700万円
2億円超 3億円以下 45% 2,700万円
3億円超 6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

 

相続税率に関しては、2015年(平成27年)1月1日に改正されております。
インターネット等で公開されている、相続税が計算できるシミュレーター等は税率が古いままになっている可能性があります。
ご注意下さい。

 

相続税計算STEP5:各人が実際に負担する相続税額を算出

いよいよ、計算の最終段階です。
相続税の総額を、各人が実際に取得した財産の割合で按分。
各人が負担する、税額を計算します。
その際に、特定の条件に基づき相続税額が控除されます

 

相続税の控除とは

減額するタイミングや、何の金額から差し引けるのか?が異なっております。
内容が異なるので注意が必要です。

 

1. 相続財産を減らす事のできる基礎控除
2. 税率にともなって納税額から一律で差し引かれるもの
3. 確定した相続税額に対して特定の条件に基づき税額が減額計算できるもの

 

があります。
1〜2に関してはシンプルですが、3に関しては特定の条件に基づき相続税額が減額計算できます。
具体的には以下のような控除があります。

 

種類 控除内容
贈与税額控除 続開始前3年以内の贈与財産は、相続税の対象となり、贈与したときに贈与税を支払っている場合、相続税から差し引き、二重に税金がかからないようになっています。
配偶者控除 配偶者への相続は法定相続分または1億6000万円までなら、税金が0円になります。
未成年者控除 20歳未満の人が法定相続人の場合。
障害者控除 障害者が法定相続人の場合。
相次相続控除 10年以内に続けて相続があった場合、2回目以降は税金の一部が免除になります。
外国税額控除 海外で相続税を払った場合、その金額分を日本の相続税から控除されます。

 

相続時精算課税適用財産に関しては贈与税についてのページで説明の予定です。
そちらも参考にしてください。

 

相続税計算の例

仮に、正味の遺産額を1億2800万円とします。
法定相続人を3人(妻・子供2名)とした場合の相続税の計算例をしてみましょう。
この場合は、基礎控除額は 3,000万円+600万円×3人=4,800万円になり、

 

正味の遺産額 1億2800万円− 基礎控除額4,800万円= 課税遺産総額8,000万円

 

これを法定相続人が3名なので、法定相続分で分割したものと仮定すると以下となります。

 

課税遺産総額8,000万円×1/2(法定相続分) 4,000万円
子供1 課税遺産総額8,000万円×1/4(法定相続分) 2,000万円
子供2 課税遺産総額8,000万円×1/4(法定相続分) 2,000万円

 

この金額を、上記の相続税の計算表に当てはめる事で、簡単に計算が出来ます。

 

4,000万円×相続税率20%−控除200万 600万円(―配偶者控除)=0円
子供1 2,000万円×相続税率15%−控除50万 250万円
子供2 2,000万円×相続税率15%−控除50万 250万円

 

上記の場合、配偶者は法定相続分に対する税額控除があり0円になります。
(配偶者の取得した遺産額が1億6,000万円に満たない場合には1億6,000万円)

 

まとめ

相続税の計算は、当サイトで解説した方法でできますが、それだけで正確な金額が算出できるわけではありません。
日本では、財産の大部分を不動産が占めますが、この評価が難しく、税理士ですら間違えることが多いのです。
正しく計算を行うためには、相続税に強い専門家に相談することをオススメします。

相続税対策には、法律に関する知識だけではなく、不動産や保険など幅広い専門知識が必要です!
間違った方法のため、逆に大きな金額を損していまったという事例が沢山あります。
相続税対策に強い専門家に一度、無料相談してみましょう!

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